■弱含み、米9月利下げ観測は一段と後退
今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は6月6日開催の理事会で0.25ptの利下げを決定したが、7月以降についてはデータ次第となる可能性が高いことが判明した。リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは一服したが、7日発表の5月米雇用統計は市場予想を上回り、9月利下げ観測は一段と後退したことから、ユーロ売り・米ドル買いが再び優勢となった。取引レンジ:1.0801ドル-1.0916ドル。
「もみ合いか、ECBの利下げペース緩慢でユーロ売り縮小も
来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は6月6日の理事会で政策金利引き下げを決定したが、今後の緩和には慎重姿勢でリスク回避のユーロ売りは一服。域内経済指標の改善はユーロを支援しよう。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)で引き締め的な金融政策を維持することが見込まれるため、米ドル買い・ユーロ売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。
予想レンジ:1.0720ドル-1.0900
■弱含み、日銀金融政策を巡る思惑でユーロ買い縮小
今週のユーロ・円は弱含み。日本銀行による国債買い入れ減額観測を受けてリスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げを急がない方針であることから、ユーロ売り・円買いは縮小したが、米雇用統計の改善を受けてユーロ売り・米ドル買いがやや強まり、この影響でユーロ・円は伸び悩んだ。取引レンジ:168円09銭-170円89銭。
■底堅い値動きか、ECBは利下げ継続に慎重
来週のユーロ・円は底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)理事会は政策金利引き下げを決定も、今後の利下げ継続には慎重でユーロは売りづらい。一方、日本銀行は金融政策決定会合で国債買入れ減額などに踏み切るものの、緩和的な金融環境は当面維持される可能性があり、リスク回避的なユーロ売り・円買いが拡大する可能性は低いと予想される。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・13日:4月ユーロ圏鉱工業生産(3月:前月比+0.6%)
予想レンジ:168円00銭-171円00銭
いつでも確認することが可能です
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