今週は連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を予定しているほか、日銀が金融政策決定会合を予定しており注目となる。米国では消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)でインフレの改善動向をさらに確認していく。5月コアCPIは21年4月以降3年ぶりの低い伸びに改善する見通しで、予想通り4月に続きインフレ改善の証拠が見られると、年内の利下げ観測が再燃する可能性がある。日銀は会合で金融政策を据え置くと見られるが、国債購入減額を協議するとの報道もあり、政策の修正は円買いにつながる。
FRBもFOMCで政策金利を据え置く見込み。強い雇用統計を受けて、7月の利下げも除外された。同時に、5月雇用統計の結果で、FRBの政策軌道が大幅に変わったわけではない。9月の会合までに、多くの新たな指標がでる。また、4月CPI やPCEで、インフレ改善兆候が見られFRBの次の行動は利下げとの見方に変わりはない。
FOMCではパウエル議長会見やドット・プロットに焦点が集まる。特にスタッフ予測では、前回の予測では3回の利下げ予想が12月に続いて維持されたためドル売りにつながった。今回の予測では年2回、また1回の利下げ予想に引き下げられる可能性が強く、ドルの下値が限定的になる可能性がある。
■今週の主な注目イベント
●米国
10日:NY連銀調査インフレ
11-12日:連邦公開市場委員会(FOMC)、パウエル議長会見、ドットプロット
12日:5月消費者物価指数(CPI)
13日:新規失業保険者数、生産者物価指数(PPI)、ウィリアムズ米NY連銀総裁がイエレン財務長官との討論会で司会
14日:輸出物価指数、ミシガン大消費者信頼感指数
●日本
10日:GDP
11日:PPI
13-14日:金融政策決定会合
14日:鉱工業生産
●英国
11日:失業率
12日:鉱工業生産
●欧州
11日:ECBのチーフエコノミスと、レーン理事講演
13日:ユーロ圏鉱工業生産
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