6月11日、単発の仕事仲介アプリを運営するタイミー(東京・港)が、7月にも東京証券取引所への新規上場(IPO)を目指していることが分かった。関係者2人が明らかにした。都内で2月撮影(2024年 ロイターIssei Kato)/>
Miho Uranaka Sam Nussey
[東京 11日 ロイター] - 単発の仕事仲介アプリを運営するタイミー(東京・港)が、7月にも東京証券取引所への新規上場(IPO)を目指していることが分かった。関係者2人が明らかにした。「スポットワーク」(すき間時間の仕事)を紹介する市場は急速に拡大しており、上場規模は3月のトライアルホールディングスに次ぎ今年2番目となる可能性がある。
関係者2人によると、時価総額1500億円程度を目指し、IPOの工程全体を仕切るグローバルコーディネーターは大和証券とモルガン・スタンレーが共同で務める。関係者のうち1人によると、来週にも東京証券取引所がグロース市場への上場を承認する見込み。
2017年に創業したタイミーには、伊藤忠商事やデジタル広告のサイバーエージェントなどが出資している。関係者1人によると、IPOに際してジャフコ グループなどが保有株を売却する。
ロイターはタイミーにコメントを求めたが、現時点で回答を得られていない。東証を運営する日本取引所グループは「個別銘柄については上場申請を受けているかどうかも含め回答していない」(広報)とした。大和、モルガン・スタンレー、ジャフコの広報は、コメントを控えた。
タイミーの累計利用者は700万人以上。飲食店やコンビニエンスストア、ホテルなどで1時間から働ける仕事を紹介している。ユーザーはすぐに報酬を受け取ることができ、スポットワークを探すユーザーと人手不足に直面する企業を結び、売り上げを伸ばしている。
一方、同市場は競争も激しくなりつつある。フリマアプリを運営するメルカリ が3月に類似のサービスを開始。リクルートホールディングスや、パート求人サイト「バイトル」を運営するディップも、今年後半に同様の新サービスを始める。ディップが第三者機関の調査をもとにまとめた予測によると、スポットワークの仲介市場は2028年3月期までに現在の5倍に当たる1000億円へ拡大する。
英ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、東証には今年、ディスカウント店のトライアルや宇宙ゴミ除去のアストロスケールホールディングスなど32社が上場し、市場から1240億円以上を調達した。23年は同期間に、楽天銀行を含む29社が上場し、2100億円以上を調達した。
いつでも確認することが可能です
WikiStock APP