6月23日、デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ(一般名セマグルチド)」の研究で、心不全患者の間で女性の方が男性と比べて減量効果が大きかった。3月8日、デンマークのヒレレズにある工場で撮影(2024年 ロイター/Tom Little)/>
Jacob Gronholt-Pedersen
[コペンハーゲン 23日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ(一般名セマグルチド)」の研究で、心不全患者の間で女性の方が男性と比べて減量効果が大きかった。米国心臓学会(JACC)の学会誌に掲載された研究データの分析で明らかになった。
フロリダ州オーランドで23日開催された米糖尿病学会の学術会合で、ウゴービを糖尿病の有無に関係なく、肥満関連の心不全患者を対象に投与した2つの臨床試験結果が発表された。
ウゴービは性別に関係なく、心不全の症状、身体的制約と運動機能を改善した。ノボノルディスクの最高医療責任者は、今回のデータでウゴービが心不全患者に臨床的な改善をもたらす可能性が裏付けられたと述べた。
被験者の約半数が女性で、女性の方が肥満度が高く、心不全の症状も重かった。また女性は男性と比べて不整脈ないし冠動脈疾患を持つ人が少なかった。
体重の減少率は女性が平均9.6%、男性が同約7.2%だった。
心不全の改善効果は男女ともに0─100点の採点法で平均約7.5ポイント改善した。
他の研究でもこれまでにセマグルチドによる減量効果は男性より女性の方が大きいことが示されているが、その理由はまだ明らかにされていない。
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