米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は25日、政策金利を「しばらく」据え置けばインフレを抑制できる可能性が高いが、必要であれば利上げの用意があると改めて表明した。5月撮影。
[25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は25日、政策金利を「しばらく」据え置けばインフレを抑制できる可能性が高いが、必要であれば利上げの用意があると改めて表明した。
ロンドンで行う講演の原稿で「米国のインフレ率は依然高止まりしており、私の見通しに悪影響を及ぼすインフレの上振れリスクがまだ複数ある」と指摘。
昨年インフレを抑制する要因になったサプライチェーンの改善と移民による労働供給の急増が今後も続く可能性は低いとしたほか、地域紛争がエネルギー・食品価格に上昇圧力をかける恐れがあり、金融情勢の 緩和や財政刺激策も物価上昇要因になり得ると述べた。
また、移民の住宅需要や労働市場の引き締まり継続も物価を押し上げる可能性があるという。
「今後発表されるデータでインフレ率が持続的に2%の目標に向かっていることが示されれば、フェデラルファンド(FF)金利を徐々に引き下げ、金融政策が過度に制約的になるのを防ぐことが最終的には適切になる」とした上で、経済は「まだ」その段階には達しておらず、金融政策の運営では「引き続き慎重」な姿勢を維持すると述べた。
他国の中央銀行がFRBよりも早く、もしくは急ピッチに金融政策を緩和する可能性があるとの見方も示した。
ボウマン理事はFRB内で最もタカ派的なメンバーの1人。
同氏は「今後はこれから発表されるデータを注視し、米国の金融政策が十分に制約的でインフレ率を長期的に2%の目標まで引き下げられるかを判断する」と表明。
今年に入ってからはインフレに「控えめな追加の進展」があっただけで「インフレ率はしばらく高止まりすると予想している」と述べた。
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