中国国家統計局が30日発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は2カ月連続で景況拡大と縮小の分かれ目の50を下回った。非製造業PMIは5カ月ぶりの低水準を付けた。追加景気刺激策の必要性が改めて浮き彫りとなった。写真は安徽省の自動車部品工場。2019年6月撮影(2024年 ロイター)/>
Joe Cash Ellen Zhang
[北京 30日 ロイター] - 中国国家統計局が30日発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は2カ月連続で景況拡大と縮小の分かれ目の50を下回った。非製造業PMIは5カ月ぶりの低水準を付けた。追加景気刺激策の必要性が改めて浮き彫りとなった。
製造業PMIは49.5と、5月から横ばいで、ロイター調査の市場予想とも一致した。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、徐天辰氏は国家統計局が発表するPMIは「年初から景気の主なけん引役となっている輸出の勢いを完全に反映し切れていないため、実際の産業活動はデータが示すよりも強いはずだ」と指摘。
それでもなお、外需と内需は依然、中国の製造能力に匹敵するほど強くなく、これが生産者物価の回復を妨げるだろうと予想した。
サブ指数は生産が50を上回ったが、新規受注、原材料在庫、雇用、サプライヤー納期、新規輸出受注が軒並み50を下回った。
一方、非製造業PMIは50.5と、5月の51.1から低下し、昨年12月以来の低水準を付けた。
サービス業サブ指数は50.2と、5カ月ぶりの低水準、建設業サブ指数は52.3と、昨年7月以来の低水準だった。
国泰君安国際のチーフエコノミスト、周浩氏は、弱いPMIが政府の追加支援策の必要性を明確に示しているが、人民元に売り圧力がかかっているため、当面は金融緩和の余地が限られると分析。
「財政政策が主導する可能性が高く、中央政府は当面、内需全体を押し上げるためにより多くの債券を発行する必要があるだろう」と見込んだ。
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