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青森県「八戸市」で再開発、「チーノ」跡地に15階建てマンション《楽待新聞》

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2024-07-15 18:00

青森県南東部、太平洋に面する八戸(はちのへ)市。青森市や弘前市と並ぶ県内有数の都市として知られている。2024年7月...

  青森県南東部、太平洋に面する八戸(はちのへ)市。青森市や弘前市と並ぶ県内有数の都市として知られている。

  2024年7月現在、八戸市では商業施設跡を利用して、中心市街地の活性化を図る再開発計画が進行している。

  この記事では、八戸市の概況から中心市街地の位置付けや役割、再開発事業「ハチノスクエアプロジェクト」について紹介する。

  ■青森第2の都市と言われる八戸市

  八戸市は、青森市に次いで県内2番目の人口を擁する中核市である。2024年6月30日現在の世帯数は11万192世帯、人口は21万6143人だ。

  太平洋側の沿岸部に位置しており、気候に恵まれた過ごしやすい街としても知られている。北東北地方においては降雪量が少なく、夏は「やませ」と呼ばれる偏東風の影響で涼しく過ごせる環境にある。

  2002年には「八戸駅」に東北新幹線が開通し、県内外からの観光客も訪れやすくなった。東京からは3時間弱ほどのアクセスだ。八戸駅には、JR八戸線、青い森鉄道の青い森鉄道線も乗り入れている。

  八戸藩の城下町として栄えてきた歴史があり、種差海岸の美しい景観やウミネコで知られる蕪嶋神社、いちご煮や八戸せんべい汁などの郷土料理が観光客にも人気だ。

  一方で青森県内最大規模の港である八戸港を持つ港湾都市でもあり、多彩な顔を持つ街と言える。

  市内の中心市街地は、八戸駅から車で15分ほどのエリア。最寄り駅のJR「本八戸駅」からも500メートル程度の距離がある。八戸城の城下町から発展してきた歴史を持ち、地元では「中心街」と呼ばれている。

  商業施設やホテル、八戸市役所のほか、八戸城跡である三八城(みやぎ)公園、八戸市美術館、八戸の総鎮守法霊山龗(ほうりょうさんおがみ)神社などが点在している。

  市内全体の人口がゆるやかに減少する中で、中心市街地の人口は2009年ごろから横ばい状態が続いている。市としては中心エリアの活性化を図りたい考えがあるようだ。

  ■商業施設「チーノ」を建替え

  2024年7月現在、八戸市内では中心市街地活性化基本計画に基づく再開発事業が進められている。事業名は「十三日町・十六日町地区再整備支援事業」だ。

  対象は、八戸市十三日町で商業施設「チーノはちのへ」として市民に親しまれてきた「八戸スカイビル」跡地。十三日町(表通り)と十六日町(裏通り)とハナミズキ通りに面している。

  ツインタワー型の分譲マンション棟、飲食・物販・ホテルを含む店舗棟、約260台が駐車可能な駐車場棟で構成される。分譲マンション棟は15階建て、店舗棟は9階建てとなる予定だ。

  事業者はフージャースコーポレーション。本事業を「ハチノスクエアプロジェクト」と名付け、地域経済の振興や観光の促進を目指している。

  この再開発は、国や八戸市からの補助金を受けて進められている。2022年9月時点で95億円かかると見込まれている総事業費の内、国と八戸市からそれぞれ13億9000万円が支援される。

  市は、商業施設やホテルの整備による来街者の増加、マンション整備による居住の促進、雇用の創出などの効果を期待しているようだ。

  ■15階建てのマンション、市街地活性化となるか

  今年5月、フージャースコーポレーションは「ハチノスクエア」における分譲マンション棟の着工を発表。同時にホームページも開設した。

  ツインタワー型の分譲マンション棟は「デュオヒルズ八戸ザ・マークス」という名称に。南西向きの配棟で、A棟とB棟に分かれている。総戸数は141戸で、60.95平米から92.08平米までの複数の居室タイプが設けられている。

  A棟については2026年2月の竣工を予定しており、すでに販売に向けた情報が更新されている。2024年10月下旬より販売開始予定で、入居は2026年3月下旬となる見込み。販売戸数や価格は、現時点で明らかになっていない。続報が待たれるところだ。

  中心市街地の活性化や街並みの整備とともに、居住者を増やす目的もある「ハチノスクエアプロジェクト」。商業機能の集積や、居住環境の整備を行うコンパクトシティ化は、全国各地の地方都市で取り組まれている施策の1つだ。再開発事業によって八戸市がどう変わるのか、今後の動向にも注目したい。

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