7月27日、 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席のためブラジルを訪れているイエレン米財務長官(写真)は、低炭素経済への移行には2050年までに毎年3兆ドルの新たな資本が必要になるとの見通しを示した。リオデジャネイロで25日撮影(2024年 ロイター/Tita Barros)/>
[ベレン(ブラジル) 27日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席のためブラジルを訪れているイエレン米財務長官は27日、低炭素経済への移行には2050年までに毎年3兆ドルの新たな資本が必要になるとの見通しを示した。この金額は現在の調達額を大幅に上回るが、不足分を埋めることは世界経済にとって21世紀最大のチャンスだと訴えた。
イエレン氏は「気候変動、自然と生物多様性の喪失に対処しないのは、環境政策として間違っているだけでなく、経済政策としても好ましくない」と指摘。バイデン米政権は温暖化ガスの排出を実質ゼロにする「ネットゼロ」の目標達成を最優先課題に位置付けており、目標達成には国境の枠を超えたリーダーシップが必要だと強調した。
また、対処資金の不足分の調達は「21世紀における唯一最大の機会」であり、投資が不足している国も含める形で、持続可能でより包括的な成長を支援するために活用できるとの見方を示した。