(ブルームバーグ): ユーロ圏経済は4-6月(第2四半期)に予想を上回る拡大を示した。主要国で底堅い成長が見られ、予想外に縮小したドイツをカバーした。
30日に発表された2024年4-6月期のユーロ圏域内総生産(GDP)は前期比0.3%増。エコノミストの予想中央値では0.2%増が見込まれていた。フランスとスペインのGDPはいずれも予想を上回ったほか、イタリアも拡大を示した。一方、ドイツは0.1%減となった。
ユーロ圏の4-6月期実質GDP:速報値 (表)
また、スペインの7月の消費者物価指数(CPI、欧州連合=EU=基準)は前年同月比2.9%上昇と、予想を下回った。エネルギー、食料価格の下落が影響した。
ユーロ圏経済は追加利下げが必要なほど脆弱(ぜいじゃく)になりつつあるのか、欧州中央銀行(ECB)は9月に判断を下すことになる。域内では経済成長にばらつきがあり、ECBのかじ取りの難しさを浮き彫りにしている。
ドイツGDPは予想外に縮小、フランスとスペインの好調に影落とす
スイスを本拠地とする特殊化学企業クラリアントのコンラッド・カイザー最高経営責任者(CEO)はインタビューで、借り入れコストの低下は「消費者が再び商品を買い始めるためにとても必要だ」と述べ、「確かに効果は遅れて生じるが、金利が下がれば住宅市場や建設市場は活性化する」と指摘した。