【2024年・夏のおすすめJリート】分配金利回りが5.42%の「産業ファンド投資法人」や、4.83%の「森トラストリート投資法人」に注目!
●収益が安定的な「産業ファンド投資法人」や、
ホテル比率が高い「森トラストリート投資法人」に注目!
東証REIT指数は2024年2月の大幅下落から、3月13日の1668ポイントを底に急反発。同月21日には1800ポイント台を回復した。しかし、5月から再度下落している。3月中旬までの下落は、上昇基調が続く株式市場への資金流出が原因だった。5月以降の下落については、国内外の長期金利の上昇が影響していると考えられる。
国内の長期金利が1%を超えて推移すれば、Jリート価格の低迷は当面続く可能性が高い。一方、金利上昇が業績に与える影響は軽微で、長期投資の目線で見れば割安感が強い状態だ。
タイプ別では、東京都心部の物件を主力とする住宅系の価格が高め。これは分譲マンションの値上がりで住宅取得を見送る層により、賃貸住宅の需要が増え、賃料上昇が起きているためだ。
ここからは、そんな状況を踏まえて、アナリストが“買い”と診断している「Jリート」の2銘柄を紹介していこう(※最低投資額や分配金利回りなどの数字は、2024年6月5日時点。投資判断は今後3カ月に関するもので「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階。投資判断や分析コメントはアナリストなど16名から構成された「ダイヤモンド・ザイ人気500銘柄分析チーム」が担当)。
最初に紹介するJリートは、分配金利回りが5.42%もある産業ファンド投資法人(3249)だ。
産業ファンド投資法人は、物流施設を中心にデータセンターや研究施設などにも投資するリート。外資系ファンドKKRグループがスポンサーとなっている。2024年2月にスポンサー傘下の企業が保有する物流施設1000億円超の取得を発表。併せて増資を行い、投資口数(株式数に相当)が20%以上増加した。
投資口の需給が悪化し、さらに増資時期はJリート市場の価格急落時と重なったため、投資家の評価が低下。一方で収益の安定性は高く、利回り面から極めて割安な価格水準といえる。
続いて紹介するJリートは、分配金利回り4.83%の森トラストリート投資法人(8961)だ。
2023年3月に「森トラスト総合リート」と「森トラスト・ホテルリート」が合併して誕生。オフィス6割、ホテル3割の総合型だ。大口テナント退去の影響を受けていた東京・汐留をはじめ、オフィスは稼働率が回復。加えて物件売却を複数期に分けて実施するなどで、分配金の安定性は向上している。
総合型の中ではホテル比率がもっとも高く、今後も積極的に取得の方針。ホテル収益はコロナ禍前と同程度を見込むなど保守的で、業績予想の上方修正も期待できる。
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