7月29日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比801円22銭高の3万8468円63銭と、9日ぶりに大幅反発した。都内で2020年10月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)/>
Hiroko Hamada
[東京 29日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均は、前営業日比801円22銭高の3万8468円63銭と、9日ぶりに大幅反発した。前週末の米市場で、インフレ関連指標の伸び鈍化を受けてハイテク株が買われた流れを受けて、日本株市場はほぼ全面高の展開となった。前週末までの8営業日続落で日経平均は約3600円下落しており、自律反発期待の買いも入った。日経平均の上げ幅は一時1000円を超えた。
日経平均は前営業日比471円高としっかりでスタートした後、上げ幅を拡大し、前場中盤に1052円高の3万8719円70銭で高値を付けた。好決算を発表した銘柄が大幅上昇したほか、個別材料を手掛かりにした売買が活発となった。市場では「(前週までの)下げ過ぎの反動で上昇した面も大きい」(国内証券・ストラテジスト)との指摘が聞かれた。
一方、後場に入ると伸び悩む展開が継続。今週は日米の金融政策イベントを控えていることから様子見姿勢も強まり、一進一退となった。
フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏は、目先の日経平均について「5―6月の間に高値として意識されていた3万9000円近辺まではすぐに戻しそうだ」とみるが、それ以降は不透明との見方を示す。足元で本格化している企業決算については「第1・四半期の決算ということもあり、業績の上方修正に対してまだ慎重な企業も多いのではないか」という。加えて、為替相場ではドル/円が円安に振れにくくなっているため、決算を手掛かりに株価が大幅高となるのは難しいかもしれない、と指摘した。
TOPIXは2.23%高の2759.67ポイントで取引を終了。プライム市場指数は2.23%高の1420.36ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆9681億9000万円だった。東証33業種では全業種が値上がり。保険、化学工業、非鉄金属などが上昇率上位となった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.88%高の655.02ポイントと、続伸した。
きょうグロース市場に新規上場したLiberawareは公開価格を46.45%上回る454円で初値を付け、465円まで上昇。401円で取引を終えた。
個別では、前週末に決算を発表した信越化学工業が大幅高。日東電工は2%超高だった。半導体株は東京エレクトロンが3%超高、アドバンテストが4%超高。指数寄与度の大きいソフトバンクグループが2%超高、ファーストリテイリングは小幅高だった。
一方、欧州当局がアルツハイマー病治療薬の販売承認しないよう勧告したことが伝わったエーザイは12%超安で、プライム市場の値下がり率トップだった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1571銘柄(95%)に対し、値下がりが63銘柄(3%)、変わらずが11銘柄(0%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38468.63 +801.22 38139.12 38,010.01─38,719.70
TOPIX 2759.67 +60.13 2731.83 2,721.50─2,767.94
プライム市場指数 1420.36 +30.98 1404.57 1,400.90─1,424.63
スタンダード市場指数 1267.43 +16.82 1257.55 1,256.03─1,267.43
グロース市場指数 843.31 +14.55 835.32 833.69─843.52
グロース250指数 655.02 +12.11 648.45 646.87─655.30
東証出来高(万株) 161182 東証売買代金(億円 39681.90)